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◆ご挨拶◆
 
                              


公益社団法人への移行認定について
                                              
  陽春の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
  さて、標記につきましては、平成21年12月4日に内閣府へ申請いたしましたが、去る3月29日に内閣総理大臣から移行への「認定書」を受領し、4月1日付けにて、新たに「公益社団法人國民會館」として設立の登記を完了いたしました。
これもひとえに、皆様からの格別のお引き立ての賜物によるものと厚く御礼を申しあげます。このうえは、「武藤山治の当會館設立の趣意書」に基づき、真に高い公益性を追求するべく一層の努力を重ねる所存でございますので、何卒変わらぬご指導をお願い申しあげます。

平成22年4月9日



     
◆8月の武藤記念講座は夏休みです。


  
7月谷内正太郎氏「志ある外交戦略ー普天間問題のこれから」の講演要旨です。
今日よりも明日はよくなるとの坂の上の雲の時代が終わり、失われた20年が続いたあとの政権交代に、国民は政治が変わるかもしれないと大いに期待した。然し政治とカネの問題は別として、普天間問題の迷走が首相を退陣に追い込むこととなった。首相としてのリーダーシップの不足、巨大なシンクタンクの官僚との連携が出来なかったこと、さらに政治日程の段取りの悪さによる米国と地元からの不信感等、政権運営についての与党マインドの不足もあったが、外交について次の重要な三つの基本原則がお座なりにされたことに、学ぶべきである。
先ず外交の基本は国益を追求することにある。そしてその国益のコアは国民の生命と財産を保護することであり、その財産のなかには領土等のハードのみならずその国の知的財産・文化等のソフトも含まれる。19世紀のパーマーストーン英首相は「永遠の同盟国と永遠の敵対国はない、然し国益は永遠である」と述べている。従って外交・安全保障は優れて国家的見地、レベルの問題であり、地元の意思についてゼロベースで検証し、その意向は尊重するべきであるが、選挙優先指向であってはならなかった。首相は地元、連立政権、米国の三兎との合意を追ったが、いずれの一兎も取れなかった。然し国益は大切であるが、自国の国益だけを考えていては逆にかえって国益を損なう場合があり、国際公益を考慮して両立させることを指向する公平性・双務性のある「志の高い外交」であるべきである。
ふたつ目は外交の一貫性、継続性への配慮が不十分であったことである。 日米同盟の堅持と言いながら、米国への説明なしに東アジア共同体を打ち出した。又外交に友愛の思想を持ち出したが、それを逆手に取られて国益を守れないことになる。「国家は力の体系であり、利益の体系であり、価値の体系である」との高坂教授の言葉が思い出される。国家において外交と防衛は国益を守る両輪であるが、経済はエンジンであり、そして司令塔の政治が、外交の一貫性を担保する責任がある。
    三つ目は同盟についての理解不足である。日米中の正三角論の理論は、日米関係における米国からの自立への衝動と米国への甘えから来ているが、核時代の国家安全保障戦略を理解していない。日本のGDP比1%の防衛費では、抑止力維持のために米国の軍事戦略全体との連携が不可欠である。騎士と馬の関係で主は騎士であるが、従たる馬も騎士の目指す方向をつねに見極めねばならない。また普天間の海兵隊は軍事技術的には有事の際に最初に駆けつける部隊である。その足であるヘリコプター部隊が県外や国外にあるのでは、海兵隊と武器設備との三位一体の機動性を発揮出来ず抑止力も働かない。

6月12日の櫻井よしこ氏の講演要旨は7月末発行の「國民會館だより」にてお知らせします。
9月‐10月の講座のお知らせ 
    、9月は4日(土)野村証券シニアエコノミストの尾畑秀一氏、10月9日(土)曽野綾子氏、10月16日(土)は東京にて屋山太郎氏です。
「カネボウの興亡」國民會館会長 武藤治太 同理事 松田尚士 共著 (6月末発刊) 
   倒産寸前の鐘紡を日本一の会社に育てたのは、武藤山治であった。本書は武藤山治以降、各経営者がどのように武藤山治の経営理念を継承して経営して来たかを検証すると共に今回なぜ大会社が崩壊してしまったのか、山治の嫡孫である著者と松田氏が共同でこの原因を解明している。カネボウの興亡の検証こそ企業経営の在り方を学ぶ教科書と言えよう。